法定相続情報証明制度のデメリットは?
法定相続情報証明制度の3つのデメリット
  1. 制度を利用するには手続きが必要
  2. 相続手続きに必要な戸籍謄本の原本一式が結局必要
  3. 制度に対応していない金融機関が稀にある

このページでは、法定相続情報証明制度の3つのデメリットと、制度利用の手続きを代理人に依頼した場合のデメリットについてくわしく解説致します。

【デメリット1】制度を利用するには手続きが必要

法定相続情報証明制度の最大のデメリットは、制度を利用するための手続きが必要なことです。

法定相続情報証明制度を利用するには、「申出書」の作成、「法定相続情報一覧図」の作成、「相続手続きに必要な戸籍謄本等の原本一式」の収集、本人確認書面の提出、代理の場合は委任状などが必要になります。

つまり、何もしなくても制度を利用できるわけではなく、制度を利用するための手続き書類の作成と、法務局への提出作業、もし不備があれば書類の修正作業などに手間と時間がかかるというデメリットがあるのです。

【デメリット2】相続に必要な戸籍謄本の原本一式が結局必要

法定相続情報証明制度を利用しても、法務局に対して「相続手続きに必要な戸籍謄本等の原本一式」を1度は提出しなければなりません。

そのため、法定相続情報制度を利用しても利用しなくても、「相続手続きに必要な戸籍謄本等の原本一式」を、最初にそろえる作業が必要なのは同じで、相続人の負担に変わりはないということです。

相続手続きに必要な戸籍謄本等の原本一式というのは、具体的には、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本等と、法定相続人など相続関係者全員の戸籍謄本等のことです。

戸籍謄本等は市区町村の役所で取得することになり、戸籍謄本等の請求書を何枚も作成したり、委任状が必要になったり、取得した戸籍謄本等の内容を確認したりと、非常に大変な作業になります。

ただ、法定相続情報証明制度を利用しても利用しなくても、戸籍謄本等の原本一式の収集作業は結局必要なので、法定相続情報証明制度を利用することによるデメリットというわけではありません。

しかし、手間をかけて制度利用の手続きを行っても、「相続手続きに必要な戸籍謄本等の原本一式」の収集作業は省略できないので、制度ではカバーしきれない弱点と言えるのです。

【デメリット3】制度に対応していない金融機関が稀にある

銀行や証券会社、保険会社などの金融機関の多くが、法定相続情報証明制度に対応しています。

具体的には、ゆうちょ銀行やみずほ銀行、三菱UFJ銀行などのメガバンク、JAバンク、地方の都市銀行のほとんどは、法定相続情報証明制度に対応しています。

しかし、ごく一部の金融機関では、制度利用によって交付される「法定相続情報一覧図の写し」だけでなく、従来通り、戸籍謄本等の原本一式の提出も求める所が稀にあるのです。

具体的には、地方のごく一部の信用金庫などです。

ただ、そういった金融機関でも、担当者レベルで法定相続情報証明制度を知らない人もいるので、制度があること知っているか担当者に確認し、知らなければ制度があることを伝えることで対応してもらえることもあります。

対応してもらえないときだけ、「相続手続きに必要な戸籍謄本等の原本一式」も提出すれば良いので、実際の所このデメリットは特に問題ありません。

法定相続情報証明制度を利用した場合、戸籍謄本等の原本一式を法務局に提出しますが、制度利用の手続き完了後に、戸籍謄本等の原本一式は法務局から戻してもらっているからです。

制度利用の手続きを代理人に依頼した場合のデメリット

法定相続情報証明制度を利用する場合、戸籍謄本等の取得や、手続き書類の作成・提出などをすべて自分で行えば、無料で制度を利用できるので、費用面でのデメリットは無いと言えます。

しかし、「相続手続きに必要な戸籍謄本等の原本一式」の取得や、「法定相続情報一覧図」の作成は、一般の方が自分ですべて行うには、実際には非常に難しいケースがあります。

具体的には、被相続人(亡くなった方)の兄弟姉妹 又は 甥姪が相続人になるケースです。

被相続人の兄弟姉妹や甥姪が相続人のケースでは、「相続手続きに必要な戸籍謄本等の原本一式」をそろえる作業も、「法定相続情報一覧図」の作成作業も、どちらも非常に大変な作業になります。

なぜなら、被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等だけでなく、被相続人の両親や祖父母の戸籍謄本等、兄弟姉妹全員の戸籍も必要になるからです。

もし、法務局の書類審査の段階で、必要な戸籍謄本等に不足があれば、すべてそろうまで何度でも追加提出を求められ、手続き書類に不備や間違いがあれば、すべて修正しなければなりません。

法定相続情報証明制度の手続き先である法務局は、不動産(土地や家屋)の登記などを扱っている関係上、一般の金融機関などに比べると、手続き書類の審査は非常に厳しいと言えます。

そのため、相続手続きに必要な戸籍謄本等の取得作業や、法定相続情報証明制度を利用するための手続きを、専門家などの代理人に依頼する方も多いのです。

制度利用の手続きを専門家などの代理人に依頼する場合、代行料金がかかるデメリットはありますが、誰でも安心して楽に法定相続情報証明制度を利用することができるようになります。

まとめ

法定相続情報証明制度最大のデメリット制度を利用するには手続きが必要なこと。
制度を利用した場合のデメリットではないが、制度の弱点戸籍謄本等の原本一式が結局必要なこと。
特に問題ないデメリット制度に対応していない金融機関がごく稀にあること。(※戸籍謄本等も提出で対応可能)
代理人に依頼した場合のデメリット代行料金がかかること。ただ、料金はかかる反面、安心して楽に制度を利用できます。

法定相続情報証明制度とは何か、制度を利用できる人、制度を利用した場合のメリットとデメリット、必要書類、手続き先、手数料など、法定相続情報証明制度についての要点は、「法定相続情報証明制度とは」のページを参照ください。

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