この記事の監修者

行政書士・土地家屋調査士 寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
保有資格:行政書士、土地家屋調査士。
取扱い分野:法定相続情報証明制度など相続関連手続き全般。

経歴:開業以来19年間、相続手続きに関する業務を行っています。
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法定相続情報証明制度は、
銀行の相続手続きで使えますし、
銀行などの相続手続きで使うことを主な目的とした制度です。

ただし、地方銀行や信用金庫については、
未だに法定相続情報証明制度が浸透していない金融機関が稀にありますが、
通常、銀行の相続担当者に制度のことを伝えることで対応してもらえます。

そして、法定相続情報証明制度は、銀行預金の相続手続きだけでなく、
亡くなった方の銀行口座の残高確認の手続きや、
残高証明書の取得手続きにも使えるのです。

もし、亡くなった方が、相続人から見て兄弟姉妹 又は おじやおばにあたる場合は、
亡くなった方と相続人全員の戸籍謄本等に加えて、
亡くなった方の両親の出生から死亡までの戸籍謄本等も必ず必要です。

そして、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本等の内容と、
相続関係者全員の戸籍謄本等の内容から、
亡くなった方の相続人が誰になるのかを正確に判断しなければなりません。

なお、亡くなった方と相続関係者全員の戸籍謄本等は、
一般的に、相続手続きに必要な戸籍謄本等とも呼ばれています。

そして、法定相続情報証明制度の手続き書類の作成ができれば、
相続手続きに必要な戸籍謄本等の原本一式と一緒に、
法務局(登記所)に提出します。

法務局に手続き書類を提出後、法務局で書類が審査され、
書類に不備不足がなければ、「法定相続情報一覧図の写し」という書面を、
無料で何枚でも法務局から交付してもらえます。

この「法定相続情報一覧図の写し」というのは、
相続手続きに必要な戸籍謄本等の代わりになる書面です。

亡くなった方の銀行預金の相続手続きには、
相続手続きに必要な戸籍謄本等が必要とされていますが、
「法定相続情報一覧図の写し」を代わりに提出しても良いとされています。

ただ、注意が必要なのは、
「法定相続情報一覧図の写し」1枚だけで、
銀行の相続手続きがすべてできるというわけではありません。

なぜなら、銀行の相続手続きには、
戸籍謄本等一式、または、「法定相続情報一覧図の写し」以外にも、
銀行ごとに必要とされる手続き書類があるからです。

「法定相続情報一覧図の写し」1枚は、あくまで、
銀行の相続手続きに必要な戸籍謄本等一式の代わりになるだけなのです。

なぜなら、相続手続きに必要な戸籍謄本等が原本一式しかない場合、
1つの銀行に戸籍謄本等を提出して、その後、戸籍謄本等を戻してもらい、
そろっているか戸籍を再確認し、次の銀行に戸籍謄本等を提出する、
という流れを繰り返していくことになり、手間も時間もかかります。

逆に、それぞれの銀行に対して、「法定相続情報一覧図の写し」1枚の提出なら、
各銀行から戸籍謄本等を返却してもらう手間がなくなり、
それぞれの銀行の相続手続きを同時に進めることも可能になるのです。

ちなみに、それぞれの銀行に対して提出する「法定相続情報一覧図の写し」は、
希望すれば、銀行から原本を返却してもらえますが、
予備が手元にあれば、特に返却してもらわなくても良いということになります。

そのため、亡くなった方の銀行などの相続手続き先が5ヶ所程度であれば、
「法定相続情報一覧図の写し」を、
予備も含めて7枚程度、法務局から交付してもらうと良いです。

亡くなった方の銀行口座の残高確認の手続きや、
残高証明書の取得手続きには、
亡くなった方とのつながりを証明する戸籍謄本等の提出が必要とされてます。

もし、亡くなった方とのつながりを証明する戸籍謄本等が原本一式しかない場合、
1つの銀行に戸籍謄本等を提出して、その後、戸籍謄本等を戻してもらい、
そろっているか戸籍を再確認し、次の銀行に戸籍謄本等を提出する、
という流れを繰り返していくことになり、手間も時間もかかります。

そのため、亡くなった方の銀行預金がいくつかの銀行にある場合、
「法定相続情報一覧図の写し」1枚をそれぞれの銀行に提出することで、
残高確認や残高証明書の取得手続きを、同時進行で進めることもできるのです。

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