法定相続情報証明制度の必要書類としては、
かならず提出が必要な書類と、
ケースによって必要になる書類があります。

かならず提出が必要な書類としては、
次の①~⑥の6つの書類です。

① 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等

② 被相続人(亡くなった方)の住民票の除票 または 戸籍の附票

③ 相続人全員の戸籍謄本等

④ 申出人の住所と氏名を確認できる公的書類

⑤ 申出書

⑥ 法定相続情報一覧図

以上、6つの書類は、
法定相続情報証明制度を利用する場合に、
どのようなケースでも必ず提出が必要になる書類です。

まず、①の被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等については、
亡くなった方が生まれてから亡くなるまでの連続した戸籍謄本、
除籍謄本、原戸籍(はらこせき)の全てを用意しなければなりません。

戸籍謄本や除籍謄本、原戸籍は、
市区町村の役所で取得できる書面です。

通常、市区町村の役所で用意している請求書に、
それぞれの戸籍の本籍と筆頭者などを記入して、
出生から死亡までの除籍謄本や原戸籍を1つ1つ取得していくことになります。

亡くなった方の戸籍謄本等を取得するときに注意すべきことは、
抄本(内容の一部しか記載されないもの)ではだめで、
すべて謄本(内容の全てが記載されたもの)を取得することです。

また、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本等で、
1つでも足りない戸籍があれば、法務局に提出後に、
法務局から何度でも追加提出を求められるので注意が必要になります。

次に、②の被相続人(亡くなった方)の住民票の除票 または 戸籍の附票については、
亡くなった方の戸籍謄本等と同じく、
市区町村の役所で取得できる書面です。

住民票の除票というのは、
亡くなった方の最後の住所が記載される書面で、
⑤の申出書の作成時や、⑥の法定相続情報一覧図の作成時にも必要になります。

なぜなら、申出書にも、法定相続情報一覧図にも、
被相続人(亡くなった方)の最後の住所を記載する必要があるからです。

ただ、亡くなった方の住民票の除票の代わりに、
亡くなった方の最後の戸籍の附票でもかまいません。

亡くなった方の住民票の除票も、
亡くなった方の最後の戸籍の附票も、
亡くなった方の最後の住所が記載されている公的書面に違いはないからです。

次に、③の相続人全員の戸籍謄本等については、
法定相続人全員の戸籍謄本等のことです。

法定相続人というのは、法で定められた相続権のある人のことで、
たとえば、親が亡くなれば、配偶者(夫又は妻)と、
子供全員が法定相続人となります。

子供の内で、実際に遺産を相続するかどうかや、
相続放棄するかどうかなどは関係がありません。

相続放棄を既にしていても、相続放棄の予定であっても、
亡くなった方の子供であれば法定相続人であることに違いはないからです。

法定相続人全員の戸籍謄本等についても、
市区町村の役所で取得できる書面になります。

なお、法定相続人全員の戸籍謄本等の取得については、
謄本でも、抄本(しょうほん)でもどちらでも良いのですが、
後々の相続手続きのことを考えると、謄本を取得しておいた方が安心です。

なぜなら、相続手続き先で、抄本はダメという所はありますが、
謄本はダメという所はなく、
役所からの発行手数料も、謄本と抄本は同じだからです。

次に、④の申出人の住所と氏名を確認できる公的な書類というのは、
住民票の写し、戸籍の附票、運転免許証のコピー、
マイナンバーカードのコピーなどの内、いずれか1点のことです。

なお、運転免許証のコピー、または、マイナンバーカードのコピーの場合は、
コピーの余白に手書きで良いので、「原本と相違ありません」という旨と、
申出人の氏名をペンで記入して、申出書に押す印と同じ印を押す必要があります。

次に、⑤の申出書と、⑥の法定相続情報一覧図については、
申出人(又は代理人)の方で作成する書面となります。

ただ、申出書も法定相続情報一覧図も、
様式と書き方ががそれぞれ細かく決められていますので、
1ヶ所1ヶ所確認しながら作成した方が良いです。

なぜなら、法務局に書類を提出後に、
1ヶ所でも修正の必要な箇所が発見されると、
修正したものを再度提出しなければならなくなるからです。

もし、申出人の方で作成が難しいようでしたら、
専門家などの代理人に、手続きのすべてを委任(依頼)すれば、
申出書も法定相続情報一覧図もすべて作成してもらえます。

最後に、ケースによって必要になる書類としては、
次の⑦~⑩の書類があります。

⑦ 相続人全員の住民票の写し または 戸籍の附票

⑧ 委任による代理人が申出をする場合・・・委任状と代理人の身分証のコピー

⑨ 親族が代理して申出をする場合・・・親族関係のわかる戸籍謄本等

⑩ 申出人の法定代理人が申出をする場合・・・代理権を証明する書面

まず、⑦の相続人全員の住民票の写し または 戸籍の附票というのは、
法定相続情報一覧図に相続人の住所を記載する場合にのみ必要になる書類です。

法定相続情報一覧図に、相続人の住所を記載するかどうかは、
申出人が自由に決めることができます。

そのため、法定相続情報一覧図に、
相続人の住所を記載しない場合には、
相続人の住民票の写しや戸籍の附票は必要ないということになります。

ただ、法定相続情報一覧図は、後日、
亡くなった方の相続手続き先で使用する書面になるため、
できれば、相続人全員の住所を記載しておいた方が安心です。

なぜなら、相続手続き先によっては、
相続人の住所を証明するものが必要という所もあるからです。

ちなみに、相続人の戸籍の附票というのは、
住民票の写しに代わる公的な書面のことで、
相続人の戸籍謄本等を取得するときに同時に取得できます。

次に、⑧の委任による代理人が申出をする場合は、
委任状と代理人の身分証のコピーが必要になります。

専門家に委任(依頼)した場合には、
通常、専門家の方で委任状も作成してもらえますし、
代理人の身分証のコピーも、専門家の方で用意してもらえます。

もし、⑨の親族が代理して申出をする場合には、
親族関係のわかる戸籍謄本等が必要になります。

そして、⑩の申出人の法定代理人が申出をする場合には、
代理権を証明する書面が必要になります。

たとえば、申出人が未成年者であれば、
親権者である両親が法定代理人になりますので、
親子の関係のわかる戸籍謄本等が必要になるということです。

もし、申出人が被成年後見人であれば、
成年後見人、または、保佐人、もしくは、補助人ということを、
証明する登記事項証明書が必要になります。

以上のように、法定相続情報証明制度の必要書類としては、
上記①~⑥の必ず提出が必要な書類と、
上記⑦~⑩のケースによって必要になる書類があるのです。